【日経ギャルズ】売上80%減から過去最高益へ!ぴあを救った「最後の砦」は“雇用”だった

【日経ギャルズ】2026年8月3日(月)日経新聞夕刊ーー売上80%減から過去最高益へ!ぴあを救った「最後の砦」は“雇用”だった

こんにちは!あきです🍉

ライブやイベントのチケット販売でおなじみの「ぴあ」


出典:https://corporate.pia.jp

そんなぴあも実は、2020年の新型コロナウイルスの感染拡大によって、創業以来最大級の危機に直面していました。

当時、エンタメ業界ではライブや舞台など、人が集まるイベントの中止・延期が相次ぎました。

ぴあの矢内廣社長によると、会社の売上はコロナ禍前の約20%にまで減少。2020年度には創業以来最大の赤字を計上しました。

それから5年。ぴあは2025年度に創業以来最高の利益を記録し、6年ぶりに復配も実現しました。

ぴあはどうやってこの危機を乗り越えたのでしょうか?


🎫 ライブ市場そのものが「8割減」の衝撃

そもそも、コロナ禍でエンタメ業界にはどれほどの影響があったのでしょうか。

ぴあ総研の調査によると、2020年のライブ・エンタテインメント市場は1106億円

2019年からなんと82.4%減となりました。

つまり、100あった市場が約18まで縮小した計算です。

さらに2020年5月時点の推計では、2020年2月から2021年1月までの1年間に、中止・延期などによって失われる公演・試合の入場料金は約6900億円

2019年の年間市場規模約9000億円に対して、77%が失われると推計されていました。

ライブやイベントは、人が集まることがビジネスの前提だったため、感染拡大による行動制限は、業界に直接的な打撃を与えました。


💰 ぴあがまず動いたのは「資金調達」

そんな状況で、ぴあはコロナ後を見据えて動きました。

矢内社長によると、まず行ったのは長期資金の調達

さらに、ポストコロナを見据えた事業面での対応策も次々と進めました。

ただ、矢内社長が「倒産の危機を回避できた一番の要因」として挙げているのは、資金調達や事業戦略だけではありません。

それが、「雇用を守る」という決断でした。


🛡️ 給料を減らしてでも「雇用」を守る

売上が通常の20%しかない状況では、人件費を削減する必要がありました。

そこでぴあは社員に対して、給与の減額を求めることに。

社内では賃金カットは最後の砦だ」という意見も出ました。

しかし矢内社長が考えた「最後の砦」は、賃金ではありませんでした。

「最後の砦があるとすれば、賃金ではなく雇用を守ることだ」

そう考え、社員に給与減への理解を求めました。

結果、全社員が給与減の同意書にサイン

給与を減らすことで人件費を抑え、会社の収支改善につなげました。

そして矢内社長は、給与削減による経営面の効果だけではなく、社員一人ひとりが「今いる場所をみんなで守る」という意識を持つようになったことにも触れています。


😨 実は、社長には「リストラ」の経験があった

なぜ矢内社長は、ここまで「雇用を守る」ことを重視したのでしょうか。

その背景には、過去の経験があります。

2008年、ぴあではシステムトラブルが発生。

その際、当時の社員の3分の1をリストラすることになりました。

矢内社長は、コロナ禍で同じことを繰り返してはならないという思いを持っていたといいます。

今回の危機では、給与を減らしてでも雇用を維持するという選択をしました。


📈 そして2025年度、過去最高益へ


出典:https://corporate.pia.jp/business/hall/

その後、ライブやイベントが再開し、ぴあの業績も回復していきました。

2025年度には、創業以来最高の利益を記録。

さらに、6年ぶりに過去最高水準の復配も実現しました。

ぴあの2025年度の業績は、2020年度の危機から大きく変化しています。

2025年度上期の決算でも、チケット販売などの取扱高は1570億円超と過去最高水準に達しました。営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する中間純利益も前年同期を大きく上回っています。


🎟️ コロナ後、ライブ市場も過去最高を更新

ぴあだけではありません。

ライブ・エンタメ市場そのものも、コロナ禍から大きく回復しています。

ぴあ総研によると、2025年度の国内ライブ・エンタテインメント市場は8564億円

前年比12.6%増となり、3年連続で過去最高を更新しました。

動員数は9223万人、公演回数は10万820回。

公演回数が10万回台になるのは2019年以来でした。

コロナ禍で大きく縮小した市場が、数年かけて再び拡大していることが分かります。


⛩️会社には「神棚」が?!

そんなぴあの危機を象徴するエピソードとして、矢内社長はもう一つ興味深い話をしています。

それは、「ある時期から会社には神棚を設置していた」ということです。

コロナ禍の危機が、それほどまでに深刻だったことがうかがえます。

とはいえ、ぴあが行ったのは神頼みだけではありません。

長期資金の調達、ポストコロナを見据えた事業対応、そして社員の給与減による人件費削減・・・複数の対策を組み合わせながら、会社を維持しました。


💡 「最後の砦」を何にするか

今回のぴあの事例で分かったのは、売上が約80%減るほどの危機に直面したぴあが、給与減による人件費削減を行いながら雇用を維持し、その後、過去最高益を記録したということです。

そして、その背景にはライブ・エンタメ市場そのものの回復もありました。

2020年には市場規模が82.4%減ったライブ・エンタメ市場が、2025年度には8564億円まで拡大し、過去最高を更新しています。

「最後の砦」として雇用を守ったぴあが、エンタメ市場の復活とともに再び成長。

コロナ禍から現在までの数字を並べてみると、エンタメ業界が経験した変化の大きさがよく分かってとても面白いです🥺

最後までご覧いただきありがとうございました!

あき

【JDライター】 音楽やオシャレなものが好きなあきです💕お散歩をしながらご飯屋さんを見つけたりショッピングをすることが大好きです!皆さんに興味を持ってもらえる記事を作れるように頑張ります✊🏻 -